2024.01.04
- 観光
阪神・淡路大震災から復興した神戸で、災害について学び考える3つのスポット
1月17日は、阪神・淡路大震災が発生した日。1995年のその日から、神戸の街は少しずつ少しずつ復興を遂げてきました。
そんな神戸には、大震災の記憶や教訓を今に伝え、災害について学び考えることができるスポットが複数あります。
今回はその中から「人と防災未来センター」と、「神戸港震災メモリアルパーク」、「慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り」を紹介します。
人と防災未来センター
「人と防災未来センター」は、阪神・淡路大震災をメインテーマに、台風や水害などの自然災害のことについて学べる災害ミュージアム。
館内は地震をテーマにした西館と、体験型展示を中心とした東館に分かれています。
館内の見学は一方通行になっており、西館4階から順に下の階へと見て回る流れで構成されています。
入館したら、まず向かうのが4階の「震災追体験フロア」。このフロアでは地震発生の瞬間を再現した映像や、震災直後のまち並みをリアルに再現したジオラマ模型などを通して、地震を体験したことがない人でも、地震がどのようなものなのかを体験することが可能。
また、「大震災ホール」では、震災後から復興にいたるまでのまちや人の様子を紹介したドキュメンタリー映像を放映しています。
続く3階の「震災の記憶フロア」では、実際に被災した方々から提供してもらった資料を多数展示。写真からは、当時の地震のすさまじさがありありと伝わってきます。
この3階フロアには震災の様子を語る語り部も常駐しています。「あの頃は生きるのに必死だった」と話すリアルな体験談から、学べることもたくさん。
希望すれば当時の様子について、詳しい話を聞くこともできるので、興味があればぜひ近くの語り部ボランティアにお声がけください。
2階の「防災・減災体験フロア」は、世界各地で起きている災害や防災、減災に関する知識を実験、ゲームなどのワークショップを通して学べるフロアです。
続いて紹介する東館3階の「BOSAIサイエンスフィールド」は、2021年にリニューアルオープンしたエリア。
体験型の展示で、自然災害が発生する仕組みや、災害時の行動などについて学ぶことができます。
リアルに再現された住居で実際に避難体験を行う「ミッションルーム」では、災害が起きたときにどのような行動をとるべきかを学べます。
館内を見学し終えたあとには、地震や水害など自然災害のすさまじさが感じられ、改めて日々の生活でも災害への備えをきちんとしておこうと考えさせられる施設です。
自然災害が多発する日本で、災害とどう向き合っていけばいいのか。そのことを考えるきっかけとして、人と防災未来センターへ足を運んでみてはいかがでしょうか。
人と防災未来センター
住所 | 神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2 |
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アクセス | 阪神電鉄「岩屋駅」または「春日野道駅」より徒歩10分 JR「灘駅」南口より徒歩12分 |
公式サイト | https://www.dri.ne.jp/ |
神戸港震災メモリアルパーク
「神戸港震災メモリアルパーク」は、阪神・淡路大震災で崩壊したメリケン波止場の一部がそのままの状態で保存されているスポット。
コンクリートに亀裂が入り、街灯が傾くなど、地震のすさまじさがよくわかります。
場所は「神戸ポートタワー」や「BE KOBE」のモニュメントがあるメリケンパーク内で、神戸海洋博物館から東側へ歩いていくと見えてきます。
阪神・淡路大震災が発生した当時の様子を紹介した写真も展示されており、入場無料の屋外展示ながら、震災時の様子についてじっくりと学ぶことができます。
メリケンパークを訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。
神戸港震災メモリアルパーク
住所 | 神戸市中央区波止場町2(メリケンパーク内) |
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アクセス | 地下鉄海岸線「旧居留地・大丸前駅」から南へ徒歩約10分、JR・阪神・神戸高速「元町駅」から南へ徒歩約12分 |
慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り
「慰霊と復興のモニュメント」は、中心部の三宮にある東遊園地に位置する阪神・淡路大震災の慰霊碑。1995年1月17日に発生した震災を忘れることなく記憶し、復興の歩みを後世に伝えるためにと建てられました。
地下には瞑想空間があり、震災で亡くなられた方の名前を刻んだプレートが掲示されています。
「1.17希望の灯り」は、「慰霊と復興のモニュメント」に隣接して設置されているモニュメントです。
中央に見える灯りは、被災した10市10町を巡って運んだ種火と、47都道府県から寄せられた種火を一つにしたもの。
毎年1月17日には「阪神淡路大震災1.17のつどい」という追悼行事も実施されています。
慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り
住所 | 神戸市中央区加納町6丁目4 |
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地震をはじめとする自然災害は、いつどこで何が起こるのかが予測できず、日頃からしっかりと備えをしておきたいもの。今回紹介したスポットは、そんな災害への備えを意識するきっかけとなる場所です。
阪神・淡路大震災の被災地であり、その後復興を遂げた神戸で、自然災害について学びを深め、災害時にどうすればいいかを改めて考えてみてはいかがでしょうか。