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2024.06.20

世界的ラグジュアリークルーズを神戸から! 日本初就航する「バイキング・エデン」の魅力とは?【インタビュー】

世界的ラグジュアリークルーズを神戸から! 日本初就航する「バイキング・エデン」の魅力とは?【インタビュー】

国内外から多くのクルーズ船が寄港する神戸。

雄大な船が入港してくる様子は迫力満点で、楽しみにしている市民も多く、港町神戸らしい光景として親しまれています。

その神戸港をホームポート(発着港)として、2024年11月から世界的なラグジュアリークルーズ船「バイキング」が日本初就航することが、今話題となっています。

このバイキングは、スイス・バーゼルに本社をもち、世界中でリバークルーズやオーシャンクルーズを実施する会社で、数々の賞を受賞(※1)している『世界で最も予約が取りづらいクルーズ』なのだそう。

今回はバイキングクルーズの魅力と、神戸港就航の経緯を、担当者へのインタビューを交えてご紹介します。

※1…米旅行雑誌 Conde Nast Traveler 2023 Reader’s Choice Awards:リバークルーズ部門、中型客船部門 No.1

北欧がコンセプトのラグジュアリーなクルーズ船

日本に就航するのは、バイキングのオーシャンクルーズ船「バイキング・エデン」

総トン数48,000トン、乗客定員930名で、クルーズ船としては「中型船」の扱いとなり、大型船が通航できない航路や、入港できない寄港地を楽しむことができます。

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ニューヨークを航行する同型のバイキングのクルーズ船

バイキングという名前の通り、ノルウェーのバイキング航海時代をコンセプトに、北欧の洗練されたデザインやエッセンスが内装やサービスに落とし込まれています。

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木のぬくもりを活かした、3層吹き抜けの明るいアトリウム

船内や客室は、世界最高級のホテルを設計する建築家によるデザインで、北欧らしいすっきりと洗練された家具や、カラフルなラグ、アートがあしわられ、スカンジナビア風のエレガンスを感じます。

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北欧家具を配した共用リビングルーム

大人ためのカジュアル&ラグジュアリーなサービスも特徴的。船内には多くのクルーズ船に設置されているカジノは無く、乗船客 の年齢を18歳以上に設定し、大人の方のための上質なクルーズが提供されます。

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洋上の広々としたパノラマビューが楽しめるテラス

その一方で、寄港地の歴史や文化についてのレクチャーやパフォーマンスなど、知的好奇心を満たす多彩なイベントが展開され、上質で落ち着いた雰囲気の中、ゆったりと過ごすことができるのだそう。

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様々なイベントが開催される船内シアター

また、クルーズ代金に、食事やドリンク、船内プログラム、北欧スタイルのサウナも楽しめるSPAなど、船内でのサービスが全て含まれている「オールインクルーシブ」制を採用。

このようなオールインクルーシブでラグジュアリーなクルーズが日本人向けに運行されるのは、日本のクルーズ業界としても初めてとなるのだとか。

世界的に注目の観光地・瀬戸内をはじめ、美しい日本の海を巡る航路

そのようなバイキング・エデンの神戸発着クルーズで、まず実施されるのは「瀬戸内クルーズ」。2024年11月23日から年末までの間で、6日程が予定されています。

「瀬戸内海」の航行をハイライトとして、釜山(韓国)、熊本、福江(長崎・五島)、宮崎(細島)などに寄港する、7泊8日のクルーズです。(航路は日程による)

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三原市沖合の島並みの様子
(写真提供:一般社団法人広島県観光連盟)

実は瀬戸内海は、風光明媚な多島美の景観はもちろん、瀬戸内国際芸術祭などのアート的な側面から、「いま行くべき観光地」として世界的にも注目度が高まっている場所。(※2)

その景観を楽しむには、海上をクルーズしながら、というのが最適ですが、瀬戸内海は航路的に大型船の通航が難しく、昼間のクルーズは今まであまり実施されていなかったところ。

バイキング・エデンは中型船にあたるため、狭い瀬戸内海の海峡の通航が可能で、今回のクルーズは、美しい瀬戸内の島並みを海から眺めることができる貴重な機会となりそうです。

※2…米紙The New York Times 「52 places to go in 2019」にて “Setouchi Islands”が日本の観光地で唯一選出

インタビュー:仕掛人に聞いた、バイキングと瀬戸内クルーズの魅力とは?

バイキング・エデンの就航にあわせ、バイキング・クルーズ社から、日本就航の仕掛人でもあるアジア・ビジネス・デベロップメント統括本部長の トレイ・ヒッキー氏(写真:左)と、コマーシャル・ディレクターの 児島 得正氏(写真:右)が神戸を訪問。

クルーズの魅力や就航のきっかけについて伺いました。

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――今回、バイキングとしての初の日本発着クルーズで、その発着港として神戸が選ばれました。それぞれの決め手は何だったのでしょうか?

日本の面積はアメリカのカリフォルニア州と同程度ですが、世界遺産の数はアメリカ全土と同じ。つまり、小さい国土にたくさんの見どころがあります。

また日本は島国で、港の数は大小合わせると世界一を誇ります。そして港のバリエーションが豊富なため、我々としては面白いクルーズを作ることができるのではと考えました。

神戸港発着ということについては、今回クルーズのハイライトとなる「瀬戸内」が近く、四国や九州などの寄港地へも効率的にアクセスでき、限られた日程の中で魅力的な行程が組める、というのが決め手です。

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海と街と山が近い神戸の都心

もちろん、神戸の街や港も魅力的です。今日は大阪から神戸までタクシーで来ましたが、高速を走りながら海と山が近い神戸の街の美しさを改めて感じました。

また、神戸は客船ターミナルから都心部や空港まで10分もあれば行くことができて、市内のアクセスも良い。これは発着港を選ぶ上で重要です。

今回のクルーズは神戸発着ですが、飛行機や新幹線を使えば、全国のお客様に参加していただけます。神戸はホームポート(発着港)としての利便性は日本一ではないかと思いますね。

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客船ターミナルと、神戸都心、神戸空港を結ぶポートライナー

――今回のクルーズでは「瀬戸内」がハイライトとなるかと思いますが、世界的にみて瀬戸内クルーズの魅力とはどのようなところにありますか?

やはり「内海(うちうみ)」という点ではないでしょうか。瀬戸内海には、本州と四国の間の狭い海域に、約700以上の島があり、大きな橋が4つ架かっています。

多島美の景観を眺めながら、大きな橋の下を通り抜けて、遠くに本州や四国の都市も見え隠れする。

船上から絶えず変わりゆく景色を楽しむことができて、決して飽きることがない。そのような航路は世界中をみてもなかなかありません。

一方、生活航路である瀬戸内海は、フェリーや商船、漁船などの交通が多く、潮流も複雑なため、大型船の通航が難しいのですが、中型船となるバイキング・エデンは、瀬戸内海の海峡や橋の下も通り抜けることができます。

特に来島海峡と備讃瀬戸(びさんせと)は最大の難所となりますが、島が船の間近まで迫り、景色がとてもダイナミックで素晴らしい。

おそらく日本人の方でも普段なかなか体験できない昼間の瀬戸内クルーズを、私たちのブランドを通してぜひ体験していただきたい。

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瀬戸大橋(写真提供:(公社)香川県観光協会)

――多くの日本人の方にとって、バイキングというブランドはあまり馴染みが無いと思いますが、ブランドの個性や魅力を教えてください。

私たちバイキングはいままで主に欧米を中心に評価を頂いてきました。欧米で展開する我々のクルーズは、2025年の年末まで、すでに約8割~9割の予約が埋まっており、実は世界で最も予約が取れないクルーズブランドと言われています。

まずは、このバイキングというブランドを日本のお客様に受け入れていただいて、理解してもらいたい。

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ドブロヴニク(クロアチア共和国)沖合を航行するバイキングの船

――逆にいえば今回の就航は、カリブ海や地中海に行かずとも、世界的なクルーズを日本にいながら体験できるチャンスということですね!

そのように考えて頂けると嬉しいです。

あと、バイキングのブランドの特徴としては、北欧の雰囲気を船内で感じて頂ける、という点にあります。私たちは「ノルディックスタイル」と呼んでいますが、北欧をテーマとしたクルーズ船が就航するのは、日本では初めてです。

北欧と日本は同じ海洋民族であり、価値観やメンタリティ、生活習慣も近く親和性があると思っています。

日本人の美意識として「侘び寂び」というものがありますが、キラキラして派手なものではなく、シンプルで質実剛健なものが好きという人が多い。

北欧の人も同じようなメンタリティがあり、それを反映したような北欧デザインや、サウナといった文化は日本でも人気ですよね。

バイキングの船内では、そのような北欧の伝統や文化というものを感じてもらえるインテリアやサービスをご用意しています。その点から、豪華で奢侈なイメージのあるカジノは船内にはございません。

この日本人好みのノルディックスタイルというものも、バイキングらしさとしてアピールしていきたいと考えています。

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船内には本場のサウナ文化を体験できるSPAも

――日本就航にあたって日本人にあわせてサービスなどは変えられますか?

はい、日本人のお客様に満足いただけるように工夫をしています。

バイキングブランドとしてインターナショナルに展開しているサービスを日本の方に提供できれば、それだけで満足いただけるという自負はありますが、それに加えて、言葉、食事などアレンジすることによって、さらに満足度をあげたいと思います。

例えば、和食を用意したり、寄港地の野菜などの食材を仕入れて提供したり、日本人のクルーを新たに採用してトレーニングしています。


――バイキングのクルーズをどのような方にオススメされたいですか?

バイキングは船旅だけにこだわっているのではなく、あくまでもクルーズを通して上質な旅行体験を提供したいと考えています。

ですので、過去に国内外でクルーズに参加された方はもちろん、クルーズに馴染みがなくても、上質な旅行を楽しみたい、新しい旅行のスタイルを楽しみたいと思っている方にも価値を感じていただけるのではと思います。


――どうしてもクルーズというと縁遠く、イメージがわかないという方も多いと思います。何か説明会や体験会のような機会はありますか?

2024年8月21日(水)に神戸港で開催される「客船フェスタ」に、バイキングとしてブース出展します。そこでは、パンフレットなどの資料を使って、担当者が直接説明をさせていただきますので、興味のあるという方は是非お越しください。

また初出港日となる2024年11月23日(土)に、神戸港の客船ターミナルにフェアウェル(見送り)に来るというのも楽しみ方のひとつです。

バイキング・エデンの美しい船姿を間近でご覧いただけますし、客室全室バルコニーとなっているので、乗船されている方とのコミュニケーションもとれますよ。

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客船ターミナルでのフェアウェルの様子(過去写真)

――最後に興味のある方に向けて、一言お願いします。

私たちとしても待望の日本就航で、日本のお客様にバイキングを体験いただけるのを楽しみにしています。

これまで欧米で培ってきた上質でクオリティの高いサービスをベースに、日本発着ならではの付加価値をつけて提供したいとスタッフ一同意気込んでいます。全ての方に満足いただけるサービスを提供できる自負がありますので、是非ご検討ください。

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日本在住歴も長く、数々のクルーズ船の日本就航を手掛けるトレイ・ヒッキー氏

いかがでしたでしょうか?

世界的なラグジュアリークルーズ船の日本初就航、さらにその発着港が神戸ということもあり、非常に注目度が高い今回のバイキング・エデンの瀬戸内クルーズ。

今回の瀬戸内クルーズにどうしても都合がつかないという方は、来年2025年3月にバイキング・エデンが神戸港に再び戻ってきて、今度は奄美大島や種子島など南方の島々へと向かうクルーズを予定しているとのこと。

クルーズのスケジュールやお申込みなどの詳細は、以下より各社のページをご覧ください。

Informationバイキング・エデン 2024年 神戸港発着クルーズ(出航日別)
11/23 出航
※ チャーター便
HIS
11/30. 12/14.7.21 出航 神戸新聞旅行社
12/28 出航
※ チャーター便
クルーズプラネット


【取材・文】神戸観光局・観光部 山崎 敬永
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