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COLUMN

2021.03.26

有馬温泉で体験したい!芸妓カフェ「一糸」で『有馬芸妓』に会いに行こう

有馬温泉で体験したい!芸妓カフェ「一糸」で『有馬芸妓』に会いに行こう
  

白粉を塗って、艶やかな着物で舞う芸妓さん…、というと京都をイメージする人が多いかもしれませんが、実は神戸・有馬温泉でも、長い歴史と伝統をもつ「有馬芸妓」が活躍しています。

今回はその有馬芸妓について、歴史を紐解きながら、日本でも数少ない現役の芸妓が運営する芸妓カフェ「一糸(いと)」の紹介をまじえつつ、新しい挑戦を続ける現在の姿をレポートします。

   
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CONTENTS
  1. 有馬芸妓の歴史と伝統
  2. 有馬芸妓に会えるカフェ「一糸」
  3. 有馬芸妓の挑戦
  4. 伝え広げたい有馬芸妓の伝統

有馬芸妓の歴史と伝統

温泉により育まれた芸妓文化

神戸都心部から電車でわずか30分、関西を代表する温泉地である有馬温泉。

古くから名湯として知られていた有馬温泉には、歴史的な偉人・著名人をはじめ、多くの人々が優れた泉質を求めて足を運びました。その温泉客を相手に、入浴の世話や、唄や踊りでおもてなしをしていた「湯女(ゆな)」が、今回のご紹介する有馬芸妓のルーツとされています。

湯女という職業の女性は日本各地の温泉地に存在していましたが、有馬の湯女は、安土桃山時代の豊臣秀吉から始まり、徳川幕府三代までの期間、禄高(ろくだか)を与えられたという点が、非常に珍しいとされています。

当時の国家権力から直接給料を与えられていたというのは、今でいう「国家公務員」のような存在で、有馬の湯女は名誉のある仕事とされていました。

  
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江戸中期には有馬温泉は大いににぎわい、有馬の湯女がモデルになった浮世絵がお土産として人気を博したことから、有馬の湯女は地域の人々や温泉客から、有馬温泉のスター的な存在として愛されていたそうです。

その後、明治時代に温泉浴場を洋館に建て替えた際に、湯女という呼称は廃止されましたが、有馬温泉の華である湯女の存在は必要とされ続け、その呼称を「有馬芸妓」に変え現在に至ります。

毎年1月2日に行われる有馬温泉の年中行事「入初式」では、有馬芸妓はかつての湯女に扮して、古式にのっとり湯もみの行事を行います。ほかにも4月上旬の「さくらまつり」などの有馬温泉の季節のお祭りに参加し踊りを披露するなど、湯女に起源をもつ有馬芸妓の伝統は、有馬温泉の今に生き続けています。

  
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有馬芸妓に会えるカフェ「一糸」

“現役”の芸妓さんの踊りを、”気軽”に鑑賞できるのは日本でここだけ?

では、どこへ行けばその有馬芸妓に会うことができるのでしょうか。旅館のお座敷に呼ぶ方法、いわゆる”お座敷遊び”でも会うことができますが、”お座敷に呼ぶのはハードルが高い…”という方にオススメなスポットが、有馬温泉街にある芸妓カフェ「一糸」です。

一糸は“敷居の高いイメージがある芸妓の踊りやお座敷遊びを気軽に楽しんでもらおう”というコンセプトで、2015年にオープンしたカフェで、お茶やお酒を片手に、現役の芸妓による踊りやお座敷遊びが楽しめるカフェです。

芸妓の踊りを鑑賞できるカフェやイベントは全国で他にもありますが、“現役”の芸妓が”常駐”しているというのは非常に珍しく日本全国でもここだけかもしれません。

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営業は「カフェ営業」と、不定期の「踊り営業」の2パターン。

カフェ営業時は、珈琲やソフトドリンク(800円)をオーダーすれば、その時展示されている太鼓や鼓などを体験できるほか、実際に使用されている本物の「かつら」や「かんざし」といった装飾品を間近で見て、芸妓文化に触れることが可能です。

踊り営業時には、ドリンクが1,500円となり、白粉を塗り美しい着物をまとった芸妓2名による踊りが舞台の上で披露されます。お座敷遊びを体験することができるほか、一緒に記念撮影をすることもできます。

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そして一糸ならではの魅力がもう一つ。

それは、カフェ営業時も踊り営業時も、白粉を落とした芸妓自らが接客や飲食の提供を行っているということです!親しみやすい雰囲気で、気軽に話すことができるので、芸妓の世界の裏話も聞けてしまうかも。

誰もが知っているけれど、日常生活ではなじみの薄い存在の芸妓さんと直接話して、「どのような人が、どのような思いで芸妓として踊っているのか」ということを知る、というのもかなり貴重な経験なのではないでしょうか。

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お店の場所は、有馬温泉街のメインストリートである湯本坂から一本裏へ入ったところで好立地。有馬温泉に泊まって温泉街の散策時にふらっと立ち寄ったり…、日帰りでお風呂に入ったあとちょっと一杯飲みに来たり…などなど、いろいろと便利な使い方ができそうです。

女子旅で有馬を訪れたグループや、記念日で有馬に泊まっているカップルなど、若いお客さんも多く訪れていて、とても好評なのだとか。

“現役”の芸妓さんの踊りを”気軽”に鑑賞できる、全国でも非常に貴重なスポット、芸妓カフェ「一糸」。有馬温泉に来たら是非立ち寄ってみてください。

SHOP INFO

芸妓カフェ「一糸」

住所:神戸市北区有馬町821
営業時間:【カフェ】11:00-15:00 【バー※】20:00~24:00
定休日:不定休
電話番号:078-904-0197
HP:芸妓カフェ 一糸 Facebookページ
E-mail:[email protected]

※夜のバー営業と、踊りの日程は不定期です。事前にFacebookやメール、お電話でご確認ください。

有馬芸妓の挑戦

現役の芸妓さんが、自分たちでカフェを運営しているということ自体が珍しく、進歩的といえますが、進取の気性のある神戸という土地柄もあってか、有馬芸妓にはまだまだ他にも新しい試みがあるようです。

【挑戦1】オンラインでお座敷遊び! ズーム芸妓プラン

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2020年の新型コロナウィルス感染拡大を受けて、お座敷での仕事が激減してしまったことからスタートしたのが、お座敷でのサービスをオンラインで提供する「ズーム芸妓プラン」です。

これはスクリーンを通して、オンラインで芸妓とお座敷遊びをしたり、舞や三味線を楽しむことができるというもの。カップルや友人のお誕生日の席で、場を盛り上げるための「お誕生日プラン」や、親族家族での還暦や長寿のお祝の席で、「鶴亀」などの長寿の歌と舞を披露する「お祝プラン」を用意しています。

・ズーム芸妓の予約はこちらから
有馬芸妓 ズーム芸妓プラン

【挑戦2】”新曲”がまもなくお披露目!

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踊りの伴奏となる邦楽は、伝統的な楽曲を練習して披露することが多いですが、有馬芸妓はなんと新曲を制作!

詞は大正時代のモダニズム全盛時の神戸の情景を描いたもので、唄は和音階の旋律ながらも現代ポップスのようなハモりパートがあったり、ツリーチャイムなどの洋楽器が伴奏で使われていなど、神戸・有馬の歴史伝統を取り混ぜつつも新感覚の邦楽に仕上がっています。
2021年3月現在、曲に合わせる踊りを練習中で、完成したら一糸でも披露される予定なのだとか。

【挑戦3】有馬芸妓を応援!「有馬芸妓タニマチ」を創設

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歌舞伎や演劇界で、劇団や俳優を後援してくれる人のことを意味する「タニマチ(谷町)」。有馬芸妓の伝統文化を保存継承することを目的に、2020年10月に「有馬芸妓タニマチ」制度がスタートしました。

寄附は一口1万円からで、タニマチになってくれた人には、「タニマチ名刺」がプレゼントされ、名刺1枚が「芸妓カフェ 一糸」の利用額10%割引券となる特典付き。有馬芸妓を応援したい!と思った方は「タニマチ」になって、友人知人に有馬芸妓を広めてみませんか?

・有馬芸妓タニマチの詳細・寄附はこちらから
有馬芸妓タニマチ 詳細・ご寄付専用フォーム

伝え広げたい有馬芸妓の伝統

カフェの営業に、オンラインでの取り組み、新曲の制作、タニマチ制度の創設など、様々な挑戦を続ける有馬芸妓。有馬芸妓の顔としてPRに取り組む、現役の有馬芸妓 一菜(いちな)さんに、その想いをお伺いしました。

「歴史と伝統のある有馬芸妓を、次の世代に伝え、残していくためには、まずは一人でも多くの方に有馬芸妓のことを知ってもらうことが大切で、芸妓カフェ一糸の営業もその一つの手段です。敷居が高いと思われている芸妓やお座敷遊びですが、有馬では湯女の歴史からはじまる、地域に根付いた親しみやすい芸妓文化があります。
有馬温泉に来られた際には、気軽に一糸を訪れて、有馬芸妓の文化や踊りに触れてみてください。そこで、有馬芸妓のことを気に入ってもらえた方は、タニマチになって有馬芸妓のことを伝え広げるサポーターになっていただければ嬉しいです。あと、芸妓の仕事に興味のある若い女性の方も募集中です!」

  

有馬温泉に来たなら有馬芸妓を訪ねてみて

歴史と伝統がありつつも、親しみやすく、新たなチャレンジを続ける有馬の芸妓さん。

奮発して有馬の旅館のお座敷に呼んでみることも一興。お風呂上りにふらりと芸妓カフェ「一糸」を訪れてみるのも一興。

次回有馬温泉を訪れる際には、温泉とセットで有馬芸妓の艶やかな踊りを旅のハイライトにしてみては?


【文】神戸観光局 観光部

【写真】有馬検番・芸妓カフェ 一糸 / 有馬芸妓 公式サイト

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