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2021.03.29

いちごのおいしい季節!神戸のいちごを目指して、ちょっとお出かけしませんか。

いちごのおいしい季節!神戸のいちごを目指して、ちょっとお出かけしませんか。

神戸は「港町や異国情緒溢れるエキゾチックタウン」「新しいものがどんどん入って来たハイカラな街」といった、おしゃれなイメージがある街。でも、実は神戸って、農業が盛んな街でもあるのです。

9区からなる神戸市の中で、最大面積を誇る北区には農村地帯が広がり、特産である酒米・山田錦や生花などの栽培が行われています。また、2番目に広い面積の西区でも、都市近郊型農業が盛ん。お米、野菜、畜産、ワインの醸造も行われています。

そんな北区、西区で栽培されているのが、みんなが大好きないちご!今回は、神戸のいちごを使ったスイーツと、そのスイーツに使われているいちごが購入できるスポットを紹介します。

菓子屋マツリカ&竹内農園

神戸市内のカフェやフレンチレストランで経験を重ねた後、2016年10月から、無店舗の菓子店「菓子屋マツリカ」として活動をスタートさせた、パティシエールのやまだまりさん。毎週土曜日の朝に、東遊園地(中央区)で開催されている「EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET」などに出店しています。

やまださんのお菓子は、ご自身も大好きだと言うスコーンをはじめ、タルトやフィナンシェ、ブルターニュ地方のお菓子・ファーブルトン、カステラなど。そのほとんどが、レストラン勤務時代に出会った森永正宏シェフ(現「ラ ファミーユ モリナガ」オーナー)直伝のフランス菓子がベースだそうです。

やまださんは、神戸の生産者が丹精込めて育てた素材を焼き菓子に使用しています。「竹内農園」のいちご「おいCベリー」と出会ったのは、ご自身も出店されている「EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET」でした。

「竹内農園」のいちごは、「Moto Vegetable Farm」に委託し、「EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET」で、5月上旬頃まで販売しています。

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竹内農園のいちご「おいCベリー」は、甘みと酸味のバランスが絶妙。ファンも多い
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「EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET」に出店している「Moto Vegetable Farm」さんに、竹内農園のいちごを仕入れに来たやまだまりさん。FARMERS MARKETでは、野菜を運ぶ軽トラックがそのままブースになっています。

「竹内さんが作るいちごは、真っ赤でツヤツヤしています。香りが良く、濃厚な甘酸っぱい味がするので大好きです。お菓子に加工するのに、焼き込んだり、炊いたりしても、色や味、香りがしっかりと残るのがすばらしくて、毎年シーズンになると、竹内さんのいちごを使ったお菓子を作り、FARMERS MARKETで販売しています」とやまださん。

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みずみずしいいちごをトッピングして、しっかり焼き込んだタルト。生地はサクサクしていて、いちごはジューシー。1ピース400円(税込)
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シンプルなバターケーキに、フレッシュ感のあるいちごジャムをサンドした、ケーキ・ヴィクトリア450円(税込)
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フレッシュいちごときび糖だけで、コトコト炊いて作るいちごジャム。色もきれい。650円(税込)
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「竹内農園」の竹内裕康さん。さまざまな品種を作る中で「おいCベリー」に出合い、現在はこの品種1本で勝負。こだわり抜いて育てるいちごは、香り、甘み、酸味、食べた後の清涼感まで絶品!直売はしておらず、「EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET」のほか、御影にあるフルーツ専門店「フランシア青木屋」や、JA兵庫六甲が運営する直売所「マチマルシェ御影」で販売しています。

SHOP INFO

EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKET(毎週土曜の朝に東遊園地で開催されるマーケット)

「菓子屋マツリカ」の出店予定:4/10、5/15(「神戸メリケンパークオリエンタルホテル」西側にて開催)、5/29
「Moto Vegetable Farm」(竹内農園のいちごを委託販売)の出店予定:5月上旬頃までは毎週出店予定 ※予約で売り切れる場合もあり
※FARMERS MARKETの開催地は変更になる場合があります。開催地はHPで確認してください

満月堂&道の駅淡河(おうご)

神戸市北区の北西部に位置し、農業が盛んに行われている町・淡河。ここで、1882年(明治15年) に創業した和菓子店「満月堂」。道沿いに立つ「豊助饅頭」の看板は、淡河のランドマーク的存在です。

伝統の味「豊助饅頭」をはじめとした豊富な和菓子は、毎日丁寧に一から手作り。地元客はもちろん、遠方から訪れるお客様も多く、いつも店内は賑わっています。

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「満月堂」は、この「豊助饅頭」の文字が目印
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「満月堂」の店内には、看板商品の「豊助饅頭」のほか、季節の生菓子やかりんとう饅頭など、たくさんの和菓子が揃います

「淡河のいちごって、本当においしいんですよ」と話すのは、6代目である吉村亮祐さん。淡河のいちごのおいしさをたくさんの方に知ってほしいという思いで、従来から人気のあったいちご大福に淡河のいちごを使ったり、洋菓子の知識を持ったスタッフと一緒にいちごのダックワーズやいちごのどら焼きを考えたりして、期間限定で販売しています。

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「淡河のいちご大福」270円(税込) ※大福用のいちごの入荷が終わり次第終了。予定は4月中旬頃。詳細はインスタグラムでお知らせします
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「いちごのダックワーズ」162円(税込)。淡河産いちごを使った特製いちご餡がたっぷり
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「いちご生どら焼き」162円(税込)。特製いちご餡と生クリームをサンド

使用しているいちごは、「道の駅淡河」でも取り扱っている、生産者・片山貴美子さんが育てたもの。「片山さんは長い間いちごを栽培されている農家さん。片山さんが育てたいちごは、大きくて赤く、形も美しいので、いちご大福に使用するのにぴったりだなと思って使ったのが始まりです。『おいCベリー』や『章姫(あきひめ)』などの品種を作られていますが、どれも本当においしいんですよ」と吉村さん。

ダックワーズやどら焼きには、片山さんのいちごをジャムに加工したいちご餡をサンド。どら焼きは、生地にもいちごジャムを配合しているため、いちごの風味をたっぷり感じられます。

「道の駅淡河」では、片山さんのほか4~6人の生産者のいちごを、6月上旬くらいまで販売。「おいCベリー」「やよい姫」などのほか、「ヨツボシ」といった珍しい品種も揃います。また、果肉がとてもやわらかいため、スーパーなどにはほとんど並ばない「章姫」も、産直だからこそ並びます。

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「道の駅淡河」のいちごコーナー
SHOP INFO

満月堂

住所:神戸市北区淡河町淡河754-1
TEL:078-959-0310
営業時間8:00~18:30
定休日:水曜(祝日の場合は営業)&不定


道の駅淡河

住所:神戸市北区淡河町字弘法垣643-1
TEL:078-959-1665
営業時間:10:00~17:00(食堂は10:30~)
定休日:なし(食堂は水曜休み)

FARM CIRCUS(道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢)

ホテルや日帰り温泉のほか、フルーツ狩リ、観覧車などのアミューズメントも充実している道の駅「FARM CIRCUS」。敷地内には、サーカス小屋のような三角屋根の館の中で、地元の農産物や加工品を種類豊富に取り揃えるショップや、地元食材をたっぷり使用した料理を提供する食堂&カフェ、イタリアンレストランなどが点在します。

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「FARM CIRCUS」は三角屋根が目印

北神戸のおいしいものが集められたショップ「ファームサーカス・マーケット」には、旬の新鮮野菜やフルーツ、タマゴ、お米、加工品などが、常時約700種類揃い、朝採れいちごも並びます。「現在は、約20軒の農家さんのいちごをお取り扱いしています」と話すのは、広報の葛西祐介さん。

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「ファームサーカス・マーケット」に入ってすぐの場所にいちごがずらり!甘い匂いが立ち込めています

4月下旬までは、「いちごフェア」を開催中。「ファームサーカス・カフェ」では、「オリジナルいちごみるく」「ホットいちごみるく」「いちごのフレッシュジュース」「いちごのアイスティー」など、地元のいちごを使って作るドリンクメニューが4種類揃います。

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「FARM CIRCUS オリジナルいちごみるく」イートイン561円(税込)、テイクアウト550円(税込)
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「いちごのフレッシュジュース」イートイン713円(税込)、テイクアウト700円(税込)
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ファームサーカス・カフェの店内。天井が高くゆったりとした空間

「ファームサーカス・ベーカリー」では、「苺のクリームチーズパイ」や、「苺のプリンタルト」も販売。

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「苺のクリームチーズパイ」イートイン713円(税込)、テイクアウト700円(税込)
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「苺のプリンタルト」イートイン438円(税込)、テイクアウト430円(税込)

また、厨房に大きな窯のあるイタリアンレストラン「デイズキッチン」では、「デイズキッチン特製 いちごのデザートピザ」や「地元産いちごのパフェ」を限定発売しています。

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「地元産いちごのパフェ」 イートイン950円(税込)

そのほか、近隣では棚田を一望できる展望台や古民家を見学したり、いちご狩りを体験したりできるサイクリングツアーといった楽しいイベントも開催中。1日中、五感でいちごを楽しめるスポットです。

SHOP INFO

FARM CIRCUS / 道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢

住所:神戸市北区大沢町上大沢2150
TEL:FARM CIRCUS/078-954-1940
          道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク 大沢/078-954-1010
営業時間:10:00~17:00(施設や季節により異なります)
定休日:不定

1月〜5月上旬は、いちごが本当においしい季節。4月になると、露地栽培のいちごが出回り始めます。マーケットや道の駅、菓子店に足を運んで、神戸のいちごや、神戸のいちごを使ったお菓子をぜひどうぞ。みずみずしくて、赤くてかわいい神戸のいちごを目指して、お出かけしてみてください!

【文・写真】いなだみほ(ライター)

赤穂生まれ、神戸暮らし。お菓子、パン、雑貨などを中心に雑誌、ガイドブック、ウェブなどで取材執筆。著書に「東京最高のパティスリー」(ぴあ刊)、編集から携わったムック「神戸のおいしいパン屋さん」、「神戸紅茶さんぽ」、「神戸土産の新定番」(共にグラフィス社)など。パンやお菓子の取材活動やスイーツ&パンイベントのディレクションも手がける。

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