神戸の西側に、ジャズ・夜景・お酒・スイーツを楽しめる天空カフェを発見!
タイトルにパワーワードが渋滞していますが、そんな「おいしいとこ取り」のカフェがあるんです。しかも三宮や元町ではなく、舞子という「神戸の西側」に!
そのお店の名前は「カントコトロ」。不思議な店名ですが、どんなお店なんでしょうか?
まずは明石海峡大橋の絶景を堪能
JR舞子駅から徒歩5分。ホテル「舞子ビラ」のすぐ近くのマンションの最上階(6階)に、そのカフェ「カントコトロ」はあります。

エレベーターを降りると、扉の上に大きな雲が!もう入り口からメルヘンです。

とびらを開けると……わぁ、なんだか別世界!!しかも、明石海峡大橋が目の前です。
舞子の駅近に、こんな景色のいいカフェがあったなんて。

日が暮れ始めた頃、お店の看板メニュー「カントコトロ」を注文しました。ストロベリーシロップ・ピーチシロップ・カルピスを使ったノンアルコールカクテルに、雲のような綿あめが乗っています。

カントコトロはアイヌ語で「天空の湖面」というような意味だそうです。マンションの最上階にあることから、お店のコンセプトを空や雲のイメージにしたのだとか。
明石海峡大橋の絶景はもちろんですが、雲をかたどった内装や飲み物に、まるでファンタジーの世界に紛れ込んだような、ふわふわした心地になるお店です。

夜景を楽しみながら、食事やバーづかいも
時間が進み、店内の雰囲気も一気にムーディーになります。

明石海峡大橋がライトアップされ始めました。お店の方に声をかければ、ベランダに出ることもできますよ。

カフェと紹介しましたが、しっかりとご飯を食べられるお店です。今回はハンバーグ、鶏肉のソテー、大きなウインナー2本を鉄板で味わえるミックスグリルをいただきました。他にはパスタやカレー、ドリアなどがあります。

お酒の種類も豊富でカクテルも作ってもらえるので、バーづかいもできます。こちらは、お店オリジナルのノンアルコールカクテル「オーシャン」。

さらに、スイーツが豊富なのも嬉しいところ。

午前11時から22時まで通し営業、メニューもコースを除き1日じゅう同じなので、
・しっかりご飯を食べるレストランとして
・バーとして(早がけバーも♪)
・スイーツを楽しむカフェとして(夜カフェも♪)
と、いろいろな使い方ができるお店です。
本格的なジャズライブを舞子で
そして何といってもカントコトロの真骨頂は……本格的なジャズライブを開催していること!
2月23日には、ジャズトランぺッターの広瀬未来(ひろせ・みき)さんが率いるJazz Chamber Project(ジャズ・チェンバー・プロジェクト)のライブがありました。

広瀬さんは日本を代表するトランぺッターで、神戸を中心に活動しています。NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』でも、ジャズのシーンで奏者として出演していた方です。

今回のライブは、ピアノやドラムなしで管楽器がメインという、ジャズにしては珍しい構成でした。
「ジャズで室内楽のようなことをやりたかったんです」と広瀬さんは語ります。バンド名Jazz Chamber ProjectのChamber(チェンバー)とは、音楽では室内楽という意味です。
そのため、ジャズでありながらちょっぴりクラシカルな曲調。終了後に「すごくいいアレンジだった!」と大喜びのお客さんも。

カントコトロに初めて訪れた人も多かったようで、「景色が最高だね」「お店の内装がかわいい」という声が聞かれました。
カントコトロのライブは、演奏中にドリンクだけではなくご飯を食べられるスタイル。耳と一緒にお腹も満たされる空間です。
50代からの挑戦、まもなく10周年
空、雲、絶景、ジャズ…たくさんの顔を持つカントコトロ。オープンしたのは2016年で、まもなく10周年を迎えます。
ここを営むのは、店主の中村かんなさん、夫の彰浩さん、息子の一麻(かずま)さんです。

ジャズが好きで、ライブにも足繫く通っていたかんなさん。年齢を重ねるにつれ、ミュージシャンやライブハウス、飲食店から受け取ってきた「楽しさ」を提供する側に回り、世の中に恩返しをしたいと思うようになります。
夫の定年が近づいて第二の人生を意識するようになった頃、「ジャズライブのできるカフェをやりたい」と、20年以上住んだ静岡から出身地の神戸にUターン。今の物件に出会いました。

それまでジャズファンの1人にすぎなかったかんなさん。カフェという「箱」を用意しても、ミュージシャンとの伝手(つて)はほとんどありません。
友人からの紹介や、客として足を運んだライブで「店をやっているのですが出演してもらえませんか」と直談判するなどのコミュニケーションを重ね、少しずつミュージシャンとのつながりを築いていきます。
今ではライブハウスとしてのカントコトロを気に入って、何度も出演してくれるミュージシャンも多いのだとか。

そして、お客さんサイドには「カントコトロが呼んできたミュージシャンなら」と、かんなさんの審美眼を信頼するリピーターも生まれています。
他にも、好きなジャズピアニストのリクエストに応えてC5という本格クラスのピアノを導入したり、バーテンダースクールに通ったり……。
開業時で50代だったというかんなさんは「自分で振り返っても『よくやったな』と思います」と笑います。その熱意とチャレンジ精神に感激し、年齢って本当に関係ないんだなと勇気をもらいました。

これからのジャズライブ予定
カントコトロで予定されている、これからのジャズライブです。
4/25(土)18:00~
日本では珍しいジプシージャズのバンド「MonDieu(モンデュー)」。ジプシージャズってどんなん?と気になりすぎます。

4/26(日)15:00~
2日連続のライブ!兵庫県出身のピアニスト、小林沙桜里さんのソロライブです。

5/23(土)19:00~
ボーカル、ピアノ、クラリネットの「ソノララ」。クラリネットの鈴木孝紀さんは、2月の広瀬さんのライブにも出演していました。

7/11(土)19:00~
テナーサックス、クラリネット、フルート奏者の竹内直さんとピアニストの生田さち子さん。昨年、カントコトロでの初セッションで意気投合した2人が今年も帰ってきます。

問い合わせ・申し込みは、Information欄のカントコトロの公式サイトをご確認ください。
カフェとして、レストランとして、バーとして、ジャズライブハウスとして。空が天気や時間によって色を変えるように、訪れるたびに違った表情を見せてくれそうなカフェ、カントコトロです。
【ライタープロフィール】
合楽 仁美(ごうらく ひとみ)
神戸出身&在住のライター。経済メディアNewsPicksなどで活動。
2025年3月まで神戸市公式noteのライターを務めた。
お酒は弱いが酒場の雰囲気が好きで、数年前からバー巡りに凝っている。
縁側があって海の見える家に住むのが夢。