2024.08.15
- ライフスタイル
- 観光
初心者から上級者まで楽しめる!六甲山トレイルランニングおすすめコース3選
世界的なトレイルランニングの大会である「Golden Trail World Series」の開幕戦や、「六甲山全山縦走大会」など、数々のトレイルランニングの舞台となる六甲山。
東西約30kmにかけて広がる六甲山系にはエリアによって様々な表情があり、初心者やライト層でも楽しむことのできる比較的フラットで走りやすい場所から、アスリートランナーでも十分満足できるような難所まで、バラエティに富んだトレイルがたくさんあります。
今回は、趣味でトレイルランニングを愛好する筆者がオススメする、六甲山のトレイルランニングコースを3つ紹介します。
往路と帰路が同じというような単調なコースではなく、適度な距離を一方向に進むという変化に富んだコースで、さらにゴールには温泉があって汗を流すことができる、心身ともにリフレッシュできる行程になっています。
いずれのコースもトレイルランニングとして走らなくても、のんびりと歩いても半日弱で踏破できるので、初心者のハイキングコースとしても参考にしていただけます。
ぜひあなたのペースで六甲山の魅力を満喫してください。
① トゥエンティクロス・徳川道コース(約20km:元町駅出発)
まず紹介するのは、元町駅を出発し、再度山を越え、トゥエンティクロス・徳川道を経由して、穂高湖を抜け、六甲山上に到着後、カスケードバレーを下って、灘方面に下って来る約20㎞のコースです。
このコースは、山からの眺望は期待できませんが、六甲山の自然の美しさや、景色の変化を楽しめるコースです。
前半、山に入ってからしばらくは、木々がうっそうと茂る道が続き、かつて山小屋として使われていたたてものが自然に朽ちていく様子は、どこか天空の城ラピュタの世界のような退廃的な雰囲気。
中盤以降は、澄んだ渓流を何度も渡りながら、まるで上高地のような清涼感のある景色が広がり、爽やかな自然の空気を存分に味わいながら進みます。
かつて江戸幕府により整備された徳川道の歴史を紹介する看板もあり、歴史の息吹を感じることも。
後半は、息をのむような急斜面を下った先に、このコースで唯一といってもよい眺望が楽しめるスポット・灘丸山公園があり、一息つくのにピッタリ。
そして最後は街まで下って、昭和レトロな外観と源泉かけ流しの天然炭酸泉が特徴の「灘温泉 六甲道店」で、一日の疲れを癒しましょう。
② 須磨アルプスコース(約22km:塩屋駅出発)
次に紹介するのは、六甲山全山縦走の起点である塩屋駅を出発し、須磨浦山上遊園を経由し、名所・馬の背がある須磨アルプスを越えて、高取山を下る約22kmのコースです。
このコースの魅力は、なんといっても行程を通して、度々見ることのできる『オーシャンビュー』。
山の上からは美しい須磨の海を眺めることができ、できれば水面がきらきらと煌めく朝出発、もしくは夕方着で走るのがオススメです。
道中、木々の隙間や開けた場所から幾度となく眺望を楽しむことができるコースなので、景色を楽しむうちに疲れを忘れてしまい、意外と疲れは感じないことでしょう。
最大の難所は「馬の背」と呼ばれる岩肌がむき出しで広がる荒涼とした場所。まるで海外かのような非日常感のある絶景が広がりますが、山肌は崩れやすく滑りやすい花崗岩であるので、ここは走らずに十分に注意して通り抜けましょう。
また、このコースは実は住宅地からとても近い場所を通っており、住宅地から近い場所にこれほど本格的な登山道があるという、山と海の街・神戸らしいコースでもあります。
終盤の高取山の山上には、絶景神社として注目されている高取神社があり、鳥居越しに神戸の街と海が広がる唯一無二の景色を満喫できます。
そして最後は、高取山を全山縦走ルートにそって下り、飲泉もできるラジウム泉が特徴の「天然ラジウム療養泉 華の湯」で、心身をリフレッシュしましょう。
③ 摩耶山・六甲山最高峰・有馬コース(約25km:新神戸駅出発)
最後に紹介するのは、新神戸駅を出発し、布引の滝から摩耶山・掬星台を経由し、日本最古のゴルフ場・神戸ゴルフ俱楽部や六甲山上の観光施設を通り抜け、六甲山最高峰に立ち、有馬温泉へと下る約25kmのコースです。
このコースの魅力は、六甲山の『王道スポット』を制覇する点と言えるでしょう。
序盤は、日本三大神滝である布引の滝や、近代産業遺産・布引五本松堰堤などの名所を経て、摩耶山上を目指します。
一気に標高差700mほどを登るので、なかなかタフな道のりですが、乗り越えた先には、1,000万ドルの夜景で有名な摩耶山・掬星台からの眺望が出迎えてくれます。
中盤の六甲山上では、レジャーの山として開発された六甲山らしく、山上にある日本初のゴルフ場・神戸ゴルフ俱楽部や、観光施設などの脇を通り抜けながら六甲山の最高峰を目指して東へ進みます。
たどり着いた六甲山最高峰からは、東西南北360°のパノラマが広がり、達成感もひとしお。
後半はひたすら、日本三古泉の名湯・有馬温泉を目指して、下り道を駆け下ります。そして最後は、有馬の公衆浴場「金の湯」「銀の湯」で汗を流して、1日の疲れを癒しましょう。
お腹が空いていれば温泉街のお店でグルメや、湯上りのちょっと一杯を楽しむことも。帰路は電車やバスで神戸・大阪へ直行できるので安心です。
いかがでしたか?
どのコースもかなり変化に富んでおり本格的なトレイルランニングができるコースでありながら、スタート地点・ゴール地点のいずれもが電車やバスなどの公共交通で簡単にアクセス可能。このように本格的なトレイルに簡単にアクセスできるのも、六甲山系ならではと言えるでしょう。
また、今回紹介したコースはあくまで一例に過ぎず、六甲山系にはほかにも魅力的なルートやスポットがたくさん潜んでいます。
秋の紅葉のシーズンに向けて、皆さんも自分だけのお気に入りのコースを探しに、六甲山系に出かけてみてはいかがでしょうか?