2022.07.11
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「Kobe INK物語」と「ガラスペン」で、色から旅する神戸。
なんでもデジタルでできてしまう時代。アナログな温もりのある手書き文字が見直されています。
中でも、おしゃれで美しい文字を手書きで描く「ハンドレタリング」や「カリグラフィー」に注目が集まっており、SNSでは手書きの様子を披露する投稿があふれています。
特に、ツールとなる「インク」や「ペン」に、じわじわとファンが増えています。
インクならではの美しく鮮やかな色彩の虜になり、こだわりの色やグラデーションを楽しみ、自分だけの理想を追い求め、たくさんのインクを収集してしまう「インク沼」にハマる人も…。
そんな魅力的なインクの世界。
世の中に星の数ほどあるインクですが、神戸で生まれた素敵なインクがあるのはご存じでしょうか?
神戸の街の色を表現したご当地インク「Kobe INK物語」
「Kobe INK物語」は、神戸市に本社がある株式会社ナガサワ文具センターが2007年に発売したオリジナルインクで、神戸の特産品や名所からの発想で作られる、「ご当地インク」です。
阪神・淡路大震災で多くの被害を受けた神戸ですが、そこから多くの支援、励ましの声を受け、街は明るい色彩を放つ元気な色を取り戻しました。そんな美しい神戸の色をインクで伝えたいと、開発が始まったのが、「Kobe INK物語」です。
彩り豊かな神戸の街と、そこから生まれた「Kobe INK物語」のカラーを一部ご紹介します。
最初に生まれた物語の色は、六甲山の「六甲グリーン」
神戸に初めて訪れた方は、こんなに山と街が近い場所にあるの?と驚きます。
四季が織りなす木々の色、水、吹き降ろす風、六甲山はいろんなカラーが混ざり合い深い色を生み出し、神戸の街に癒しと恵みを注ぎます。
「Kobe INK物語」として初めに生まれたカラーは、そんな六甲山の色を表した「六甲グリーン」。
落ち着いた深みのあるグリーンで、書斎で森林浴の気分を感じながら神戸からのメッセージを綴って下さい。
六甲山では、毎年秋の始まりには自然豊かな山上を舞台に現代アートの祭典「六甲ミーツ・アート芸術散歩」が開催されます。
六甲ミーツ・アート 芸術散歩2022有馬温泉の由来の深い琥珀色で文豪気分に「有馬アンバー」
有馬温泉に流れる六甲川には杖捨橋という名の橋がかかっていますが、その名の由来は有馬温泉に杖をついて来湯した湯治客は、有馬に来ると、みるみる元気になり帰りには杖がいらないくらい元気になったことから名づけられています。
そんな有馬温泉の特徴は、鉄分と塩分を含む褐色の「金泉」。
保温保湿、殺菌効果に優れており、豊臣秀吉を筆頭に、多くの偉人著名人に愛されてきました。
有馬周辺は自然あふれる落ち着いた環境であることから、谷崎潤一郎はじめ、数多の文豪も湯治に訪れました。
Kobe INK物語 第8集 「有馬アンバー」は、そんな有馬温泉の金泉から生まれたカラー。
金泉の深みのある褐色を、アンバー(琥珀色)として表現しています。
心身ともに癒され執筆に勤しむ文豪になった気分で机に向かってみられてはいかがでしょうか。
神戸のシンボル神戸ポートタワーの鮮やかなカラー「元町ルージュ」
スタイリッシュで美しいフォルムで、鉄塔の美女と呼ばれる「神戸ポートタワー」。
青い海と空、六甲山の緑を背景して建つ、その赤いシルエットは神戸のシンボルとして有名です。
「元町ルージュ」は、ハイカラなショッピングエリア・元町を散策中に、ビルの合間から見え隠れする神戸ポートタワーの、目の覚めるような鮮やかなルージュカラーをインクで表現したカラーです。
神戸ポートタワーは現在、改修工事のためシートで姿を隠しており、実際にその赤いカラーを観ることができませんが、夜間にはシートに鮮やかなプロジェクションマッピングの映像が投影され、期間限定の港エリアの名所になっています。
神戸ウォーターフロントアートプロジェクト北野で加工される真珠の色を表現「北野パールシルバー」
神戸は、実は世界有数の「真珠」の加工・集積地であることをご存知でしょうか?
なんと世界で流通する真珠の70%は、神戸で選別加工が行われています。
中でも異人館街で有名な北野エリアには、流通に適した地理的条件と、六甲山の山肌に反射する陽光が、繊細な真珠の選別作業に適していたことから、昭和初期以降、真珠の選別や加工を行う企業が多く集まり、北野にある山本通は、別名「パールストリート」とも呼ばれています。通りの名前にも歴史の記憶が刻まれ浪漫がありますよね。
その歴史ある産業を黒真珠の上品な光沢を青味がかったシルバーで表現したのが「北野パールシルバー」。
真珠のような美しい輝きを放つ筆跡に、とてもリッチな気分になれそうです。お祝い事のメッセージカードなどにピッタリではないでしょうか。
また、神戸の真珠産業について知りたいなら、旧居留地にある「神戸パールミュージアム」がオススメです。神戸の真珠産業の歴史を語る資料が展示されているほか、約1万粒の真珠をひと粒ずつ手作業で連ねていったパールツリーも見どころです。
神戸パールミュージアム古来から栄えた兵庫の海の歴史の深さを表現「兵庫津ヒストリーブルー」
昔から海上交通の要衝として繁栄してきた兵庫津(ひょうごのつ)。
平安時代に平清盛が大輪田泊として整備して以降、室町時代には足利義光の日明貿易の拠点となり、江戸時代には兵庫津と呼ばれ、西国からの船舶や北前船の寄港地として国内流通を支えました。明治になると初代の兵庫県庁が設置され、「兵庫県のはじまりの地」となりました。
このような神戸の歴史を紐解く始まりの地にふさわしい兵庫津の奥深い青を表現したのが「兵庫津ヒストリーブルー」。吸い込まれそうな深いブルーはそれだけで美しいですが、千年を超える兵庫津の歴史を知っていると、より印象的なカラーとなりそうです。
兵庫区には現在も、当時の兵庫津の繁栄を伝える遺構が多数残っており、それらは日本遺産にも登録されています。
また、兵庫県の成り立ち、変化、多様性に富む兵庫五国の魅力を伝える施設「兵庫県立 兵庫津ミュージアム」が昨年オープンしました。
初代の兵庫県庁舎を残された絵図等に基づいて復元した「初代県庁館」は、当時の歴史空間を体験できるほか、最先端技術による歴史上の人物との記念撮影など、歴史好きならずとも楽しめるスポットです。
兵庫県立 兵庫津ミュージアムインクとあわせて揃えたい。美しい造形美が魅力の「ガラスペン」
インクの人気が高まるのとあわせて、万年筆よりもインク替えが簡単なガラスペンにも注目が集まっています。ガラスが生み出す造形美と繊細さに魅了され、ガラスペンを収集する「ガラスペン沼」もできているようです。
多くの作家が、なめらかで書きやすい実用性と、個性豊かな美しいデザインの作品を制作しており、人気作家の作品は店頭に並ぶとすぐに完売するほどなのだとか。
そんな美しいガラスペンが集結する企画展が「KOBEとんぼ玉ミュージアム」で開催されます。
ランプワークガラスミュージアムならではのガラスアートとしての視点で、多様かつ多彩なガラスペンの魅力をご紹介します。出展作家・工房(全38)
さらに企画展示に合わせ、ナガサワ文具センター×KOBEとんぼ玉ミュージアムコラボレーションKobe INK物語オリジナルインクが発売されます。
KOBEとんぼ玉ミュージアム『ガラスペン』
開催場所 | KOBEトンボ玉ミュージアム |
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開催期間 | 2022年7月9日(土) ~10月4日(火) |
開催時間 | 10:00〜19:00(最終入館18:45) |
入館料 | 大人400円、小中学生200円 |
URL | https://www.lampwork-museum.com/index.php |
お気に入りの色は見つかりましたか?
訪れた場所や思い出を綴るとき、大切な誰かに送るメッセージにペンを走らせるとき、是非お気に入りのガラスペンで、あなたが見つけた色を添えてみて下さい。
「Kobe INK物語」の主な販売場所