2026.08.07
ひんやり、口溶けのしあわせ。神戸で見つける、お気に入りのジェラートショップ3選

どこか異国の風が吹く街、神戸。
洋菓子の街として知られるこの場所には、素敵なジェラートショップが増えています。
今回は、散歩の途中にふらりと立ち寄りたくなる、個性の異なる3つのジェラートショップをご紹介します。
ひと口食べれば、きっと身も心もほどけていくはず。
イタリア・フィレンツェの老舗の味を。「Badiani(バディアーニ)神戸元町店」
活気ある元町商店街の一角に、神戸の街で長く愛され続ける洋菓子の名門「ユーハイム神戸元町本店」。
その重厚な扉を開け、一歩足を入れたその奥に、今回お目当てのジェラテリア「Badiani(バディアーニ)」があります。

元町商店街にある「ユーハイム神戸元町本店」の中にお店があります。
「ユーハイム」社長とのご縁があり、2023年、日本のスイーツファンに本場の感動を届けたいと、この神戸の地を選んで上陸したジェラートショップです。
その歴史はなんと1932年にまで遡り、ジェラートの発祥地とも言われるイタリア・フィレンツェで、世代を超えて愛され続けている伝統ある名店なのです。
オレンジとネイビーを基調にしたショーケースを覗くと、波打つように美しく盛られたジェラートたちが輝いています。
こちらでぜひ味わってほしいのが、ブランドのスペシャリテ「ブォンタレンティ(Buontalenti)」です。
この名前は、16世紀のルネサンス期にフィレンツェの宮廷建築家であり、メディチ家のために世界で初めてクリーム系の氷菓(ジェラートの原型)を作ったとされる偉人、「ベルナルド・ブオンタレンティ」に由来しています。
その歴史的なレシピをベースに作られるジェラートは、クリーム、牛乳、砂糖、卵などという、シンプルな材料をメインに構成されています。
余計なものを一切加えない、まさに引き算の美学がそこにあります。

ショーケースの中のジェラート、美しい!
専用のヘラで丁寧に練られ、カップに美しく盛られた乳白色のジェラート「ブォンタレンティ」をスプーンですくってひと口含んだ瞬間、その濃厚さとクリーミーなコクに、思わずハッと息を呑んでしまいます。
上質なミルクをギュッと凝縮したかのような、まろやかで奥深い甘み、それなのに後味の軽やかさもあって…。
舌の上ですーっと儚く溶けていき、口の中には嫌な重さがまったく残らない、この味こそが、老舗が守り続けてきた職人技の証なのだと感動!

オレンジ×ネイビーの空間がステキ。
そんな「ブォンタレンティ」をベースに、チョコレートとヘーゼルナッツの自家製ソースを美しく層にした「ブォンタレンティドルチェヴィータ」もまた絶品です。
香ばしいナッツの風味とカカオのほろ苦さが、ミルクのおいしさをさらに立体的に引き立ててくれます。

スペシャリテの「ブォンタレンティ」と夏におすすめの「マンゴー」のソルベ。
季節ごとに登場する、果実そのものを食べているかのようにみずみずしいフルーツのソルベと、濃厚なミルクフレーバーをダブルで組み合わせるのもおすすめの楽しみ方。
甘みと酸味、濃厚さと爽やかさが口の中で心地よいマリアージュを奏でます。
フレーバーは常時8〜10種類、お好みの組み合わせを楽しんでみてください。

ショップの一角に隠れ家のようなイートインスペースがあります。
古くから異国情緒を大切に育んできた神戸で、フィレンツェの歴史の深さに想いを馳せる。
そんな、少し贅沢で、心ときめくジェラートタイムを過ごしてみませんか。
Badiani
| 住所 | 神戸市中央区元町通1丁目4−13 ユーハイム神戸元町本店 1階奥 |
|---|---|
| アクセス | 各線「元町」駅より徒歩約5分 |
| 営業時間 | 11:00~18:00 定休日 水曜日、不定休 |
| webサイト | https://badiani.juchheim.co.jp/ |
世界が認めた、職人の技と情熱が溢れる「Gelateria Monction(ジェラテリア モンクション)」
下町の温かさと、どこかアートな薫りが心地よく調和する街、灘。
JR灘駅の北口を出てロータリーのすぐ目の前、街の風景の一部としてすっかり溶け込むように佇んでいるのが、昨年7月に王子公園から移転した「ジェラテリア モンクション」です。

お店はJR灘駅すぐ北側というグッドアクセス。

店主・黒木大智さん。
木を基調とした温かみのある扉を開けて一歩中に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、店内に大切に飾られた数々の輝かしいトロフィーや賞状です。
これらは、ジェラートの本場イタリアで開催される世界大会や、国内のさまざまなコンテストで勝ち得たもの。
確かな実力を持った店主・黒木大智さんのこれまでの歩みと、ジェラートにかける飽くなき情熱を物語っています。
けれど、お店の雰囲気はどこまでも親しみやすく、学校帰りの学生さんやご近所さんがふらりと吸い寄せられていくような温かさに満ちています。
最高峰の技を持ちながらも、街の人に寄り添う、そんな黒木さんのこだわりが、冷凍ケースの中の約8〜12種類のジェラートたちの中にぎゅっと詰まっています。

壁には賞状やトロフィーが飾られています。

「ポゼッティ」という壺型のショーケース。空気に触れず、温度管理にも優れているので、黒木さんの理想のテクスチャーのジェラートがサーブできるそう。
こちらのジェラートを口にしてまず驚かされるのは、なんと言ってもその「テクスチャー(質感)」のすばらしさです。
水分量、空気の含ませ方、精度高く管理されたショーケース内での温度管理がミリ単位で緻密に計算されているからこそ、スプーンを入れたときはねっとりと密度があるのに、舌の上にのせた瞬間、ふわっと優しく、魔法のように溶けていくのです。
「モンクション」のジェラートは、どのフレーバーを頼んでも、「素材そのものを食べるよりも、さらにその素材らしさが引き立っている」という不思議な感覚を覚えます。
その秘密は、黒木さんが何よりも大切にしている素材の「フレッシュさ」にありました。取材に伺った日のショーケースには、定番のミルクやチョコと並んで、トマト、イチゴ、バジル、アスパラガスといった、驚くほど季節感あふれるフレーバーがずらり!
たとえば、みずみずしい「おしんべトマト」は神戸市西区のトマト専門農家「桝本農園」さんから、「バジル」は同じく西区の「チャンタラ農園」さんから。
そして甘くて果肉のやわらかな「イチゴ」は神戸市北区の「恋晴のうえん」さん、驚きのおいしさの「アスパラガス」は三田市の農園さんから、など、黒木さんが信頼を寄せる地元の生産者さんたちから、摘みたて・収穫したての状態のまま届けてもらっているのだそう。
時には黒木さん自ら農園まで車を走らせ、直接野菜やフルーツを畑から持ち帰ることもあるのだとか。

店内には生産者さんたちの紹介パネルが展示。
そうして仕入れた新鮮な食材を使って作るジェラートは、味はもちろん、鼻に抜ける香りがバツグン。
あるものはもぎたての新鮮な状態で、またあるものはじっくり完熟させてから……と、素材によって一番おいしい状態を見極めて使い分けるところにも、職人としての細やかなこだわりが光ります。
また、ファンが多い人気の「ピスタチオ」は、従来のイタリア産から、めずらしいイラン産へとバージョンアップを遂げたばかり。品種や収穫のタイミングが異なる2種類を贅沢にブレンドし、黒木さん自らロースト、粉砕、ペーストに仕立ててジェラートへと昇華させています。
ひと口食べれば、濃厚なコクと香ばしさが一気に広がる、まさに極上の仕上がりです。
すべてのベースとなる定番の「ミルク」は、厳選された良質な牛乳の純粋な甘みといきいきとしたコクがダイレクトに伝わってくる、濃厚なのに不思議なほどすっきりとした余韻は、毎日でも食べたくなる飽きのこない味わい。
このミルクに様々な素材を掛け合わせることで、日々新しいユニークなフレーバーが誕生しています。また、果実のおいしさを閉じ込めたソルベの、クリーミーでなめらかな舌触りも「モンクション」が誇る自慢のひとつです。
黒木さんが素材一つひとつの声に耳を傾け、どうすれば一番おいしくなるかを、卓越した技術と情熱で追求し続けるジェラートは、私たちの色、香り、味、そして口どけという五感を、心地よく刺激してくれます。

ジェラートはシングルからオーダー可能。スペシャルフレーバーはプラス料金。
「今日はどれにしようかな」とショーケースの前で悩む時間も、黒木さんやスタッフのみなさんが気さくにフレーバーのこだわりや生産者さんの話を教えてくれる時間も、すべてが愛おしいひととき。
一口ごとにじんわりと心に染み渡る手仕事の温もりを感じに、ぜひ灘まで足を運んでみてください。
Gelateria Monction
| 住所 | 神戸市灘区城内通5丁目2−5 |
|---|---|
| アクセス | JR「灘」駅より徒歩約3分 |
| 営業時間 | 12:00~18:00 定休日 火・水曜日 |
| 公式HP | https://gelateria-monction.com/ |
全国のおいしい!を楽しめるセレクトショップ「Lattéria(ラッテリア)」
石畳の美しい街並みに、お洒落なセレクトショップやカフェが点在する人気のエリア、岡本。
阪急岡本駅やJR摂津本山駅から山手幹線沿いへと少し歩いた場所に、2025年夏、新しい風を吹き込むようにオープンしたのが「Lattéria(ラッテリア)」です。

アーチ型のエントランスからのぞくガラス張りの店舗はとてもおしゃれな雰囲気。
このお店は、ジェラート界ではちょっと珍しいユニークなコンセプト展開で、早くも高感度な街の人々の心をしっかりと掴んでいます。
オーナーの高橋良さんが、自らが日本全国の小さな工房を旅して巡り、その土地の風土や作り手の想いに深く惚れ込んだジェラートだけを厳選して仕入れているセレクトショップです。

その日のラインナップをボードに表示されています。
こぢんまりとした小さなかわいい店内には、大きなショーケースが設置され、常時11種類ほどのフレーバーが迎えてくれます。

白を基調としたすっきりとした店内。
そのフレーバーは、大切なお客様に安心して食べていただける、

オーナー高橋良さんも店頭に立ち、自らジェラートの説明をしてくれます。
高橋さんがジェラートのセレクトショップをはじめるきっかけにもなった「ふるさとミルク」は、岐阜県の大自然の中で健やかに育った牛たちの生乳を使用したフレーバー。
ひと口食べると、ふんわりとお日様のにおいがしそうな、素朴でどこか懐かしい、やさしい甘みが広がります。
体にすーっと染み込んでいくようなナチュラルなおいしさは、大人から小さなお子様まで誰もが笑顔になってしまう魅力を持っています。
そんな「ふるさとミルク」を筆頭に、秋田、静岡、埼玉、東京、兵庫県神崎郡といった全国各地のジェラートショップの選りすぐりがショーケースに。
取材時には、秋田の「りんご」、「いぶりがっこ」なども!気になるフレーバーは試食させてもらえるところもうれしい!
オープンから1年経ち、フレーバーのバリエーションは100種近くに!
季節ごとにガラリと表情を変えるショーケースに、いつ行ってもワクワクが止まりません。
ほかにも、岡本のご近所にあるオリーブオイル専門店から仕入れた、風味豊かなレモンオイルを仕上げにタラリと回しかけていただく「ソルティフロマージュ」など、地域のつながりから生まれる特別なデザートメニューも。
甘みの中にほんのり効いた塩気と爽やかなレモンの香りが絶妙で、まさにここでしか出会えない、大人のための洗練された味わいに胸がときめきます。

種類豊富なので、ダブルで楽しむのがおすすめ!スペシャルフレーバーは、追加料金が必要です。
全国各地のジェラートを、スイーツの街・岡本で楽しめるしあわせ。
いつ行っても、「初めまして!」なフレーバーがあるところも楽しいんですよね。

ワッフルコーンも人気。プラス50円。
Lattéria
| 住所 | 神戸市東灘区岡本1丁目3−17 パッセージ岡本 1F |
|---|---|
| アクセス | JR「摂津本山」駅より徒歩約2分 |
| 営業時間 | 13:00~18:30 定休日 月・ 火・水曜日 |
| https://www.instagram.com/latteria_kobe/ |
密度の濃い味わいの中に、ほろりとほどける体験を求めて
どのお店も、ただ冷たくて甘いだけじゃない、素材の背景や作り手のストーリーが見えるような、物語のあるジェラートばかり。
あなただけのお気に入りのフレーバーを片手に青空が広がる神戸の街並みを歩きませんか。




